ゆるい世界にどっぷりと浸ることは、なかなか良いものです。まるで温かい湯船に浸かりながらこのままここから出たくないと思うくらいにのほほんとした温かさを得ることは、今の私にとっても必要なことだと感じております。また現代の忙しさに身を置いているからこそ、小休憩をとることは、明日への活力にもなると最近常々感じることもしばしばです。そんな私にとって、最高にまったりとした心地良さを感じることができる作品があります。それは数年前に購入したマンガで、ある架空の街で広報誌を作る仕事をする女性が主人公の作品です。記事を書くために個性豊かなキャラクターを持つ住民達に会いにゆくストーリーで、出てくる人達がみんな「ゆるキャラ」といった設定は、疲れていても元気でも何だかとってもホッと心が温かくなります。誰もが生き急いでおらずマイペースに暮らしているところもまた共感できるからでしょうか。ちなみに部屋にこもってコーヒーとお菓子を食べながらこのマンガを読むことが好きで、数ヶ月に一度は休みの日の昼下がりを供に過ごしております。外の天気に振り回されることなくおうちでのんびりできることは、読書やマンガ鑑賞の最高の利点だと思いながら幸せを噛みしめることも少なくありません。そしてゆるさとユーモアの中に描かれる切なさにホロットしながらも、この作品は温かくて甘くて少しビターなココアのような味わいだと思うのでした。