私はサーカス団員になりたいと子供の頃、思ったことがあります。空中ブランコ、トラと一緒に芸をする猛獣使い。子供の頃の私にはとても魅力的な職業だったのです。また年を重ねてからは旅をしながら仕事ができるところに憧れを抱いたりもしています。そして今でも身一つで観客に夢を与えられるなんて、こんな素敵なことはないと思い続けています。そんな若かりし頃の夢がふと頭によぎったのは、芸術とサーカスについて書かれた本を読んだからです。その書籍には私が幼い頃に出会ったものとはまた違う魅力が書かれており、少々驚いたことは言うまでもありません。肉体美と芸を融合させ美術的な舞台演出を加えた興行からは、まるで今いるところとは違う世界へ導いてくれる非現実性すら感じました。また世界中で活躍する団体の紹介を読んでいると、彼らパフォーマンスを生きているうちに一度は体感してみたいと思ったものです。さてこの本を読んでいたら、以前から気になるアーティスト集団が頭をよぎりました。彼らは、馬と人が魅せる芸術性高いサーカスをおこなうそうで、テーマに沿った動物と人が織り成すクオリティ高い演出を一度観たいと考えています。高級感漂うイベントのようなので、もし鑑賞する機会があればその時は素敵なお洋服に身を包んで会場を訪れてみようと、さやかな夢を抱いているのでした。