大きな繁華街にある小さな赤提灯が灯る居酒屋へ行きました。そこは友人が一度は行ってみたかった飲み屋だそうで、満を持して二人で暖簾をくぐったのでした。あまり広くない店内の壁にはメニューがたくさん貼られていて、もうどれから頼んでいいか分からないほどでした。卵焼きや焼き鳥など定番メニューはもちろんのこと、セロリ、ブロッコリーなど単品野菜の盛り合わせや鍋物もあります。なかでも最も印象的だったのは、隣の席に座っていたパンクな青年3人がポップコーンを頼み、ひたすら酎ハイを飲んでいる姿でした。またポップコーンは3回ほどおかわりをしており、私達も思わず頼んでしまいそうな勢いを彼らから感じたものです。その風貌とふんわり漂う哀愁に、男の魅力を感じたのは言うまでもありません。
さて、このお店は私と友人が愛して止まない散歩や居酒屋歩きの達人でもあり、歌人でもある男性が紹介した飲み屋でした。以前よりこの方の著書を読んできた私達にとって、ここで過ごせたことはとても至福な時間でした。それは恐らく働いている方々のいい距離感や心意気からも感じることができました。
この夜を皮切りに、今後も赤提灯巡りをライフスタイルの一貫として取り込んでいけたらと思っております。そこには気の置けない飲み仲間の存在が必要不可欠であり、共に楽しむことができる誰かがいることに心から幸せを感じるのでした。