感動できますように

先日、朝、出勤したら後輩が目を腫らしていたんです。彼氏と喧嘩でもしたのかと聞いてみたら、そうではなく原因は読書でした。実話に基づいた恋愛小説で、彼氏が病気と闘うことになるストーリーだそうです。読み始めたらやめられなくなって、ついつい深夜まで読んじゃって、なおかつ号泣したらしいんです。そうなんですよね。夜に泣くと、翌朝に瞼が腫れることを私はよく知っています。今までに何度も経験がありますもの。そうなったら熱いタオルを瞼に充てて応急処置をしたものです。彼女にも教えてあげたから、しばらくタオルを当てていました。
そんなことがあってから数日後、彼女にその本を勧めれたんです。話題になってるのは知ってたけど、まだ読んではいないってこの前話したからです。「絶対に涙が止まらなくほど感動するから、読んでほしい」って。そんないきさつがあって、私は会社の後輩からその本を借りました。でも、こういうのって本当はちょっと苦手なんです。たぶんイイ本なんだとは思うけど、本当に涙が止まらなくなるほど私も感動するかどうかはわかりません。映画だって、あまりにも前評判が良すぎると、私って入り込めなくなるんです。期待しすぎて。
万が一、本当に涙が止まらなくなったらと考えて、寝る前に読むことは避けようと思っています。電車の中も危険です。そう思うから、まだ読み始めていません。でも、一番心配なのは、そこまで感動できなかったときのこと。彼女の期待を裏切りたくないという気持ちもありますしね。だからと言ってウソは嫌です。「本当に感動できますように」って、今、祈るような気持です。